だけれど他の誰でもないアナタの為に
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「二人きりの世界、いきたいね」
ぽつり、独り言のように柚は言った。
だけどそれは間違いなく僕に向けられたものだと、
この手のぬくもりからじゃなくとも、感じ取れた。
そういう彼女の瞳はいつもどおりのテレビのニュースをとらえていた。
他人事の、無関心で無機質なニュース。
だけれど映される現実はあんまりにも残酷だ。
淡々と伝えるには違和感を覚えてしまう程の、事。
柚は基本的にこういう悲しいことが苦手で、
彼女の部屋のテレビから夕方のニュースが零れること自体珍しい。
(いつもなら例の教育テレビの、愉快なアニメだ)
「柚はさ、この世界が二人きりになればいいの?」
「んー?」
「それとも二人きりになれるどこかで世界を創りたいの?」
「どうだろー。よくわかんないや。」
「はは、よくわかんないんだ?」
「こーちゃんはさ、二人きりの世界、あったらどうする?」
「どうするって…?」
「食べ物とか、なんか いろいろっ」
「そうだなー、柚のためにチョコは買いためておかなきゃな」
「そうだね!板チョコ80かける360日分くらい?」
「一日一枚的な?ふとっちゃうよ」
「こーちゃんと半分こするから、大丈夫だもん」
「半分こするんだ?」
「そう。で、たまに3日我慢してその分でチョコフォンデュとか」
「じゃあマシュマロとかも買っておかなきゃね」
「あとビスケットとか」
「あ、ビスケットいいんじゃない?日持ちしそう」
それから、柚はゆっくりため息をついた。
はあ、と幸せを逃がすように、あるいは逃がさないように。
「少しさ、ほんの少しでいいからさ」
「うん」
「二人きりの世界なんて…百歩譲って無くったっていいからさ」
「うん」
「この世界があともう少しだけでも幸せで溢れればいいのにね」
「うん…うん。そうだね」
「これってわがままかな?」と笑う柚の手を握りなおした。 つよく、やさしく。
そんなことない、そんなことない、と自分に言うみたく繰り返して。
それからもう一度柚は口を開いた。
「二人きりの世界ができたらさー、どんなとこでちゅーしても誰にも怒られないよね」
「あははっ、確かに。」
そうして唇をかさねた。目をつむって、二人だけの宇宙へ、ねむるように。
ぽつり、独り言のように柚は言った。
だけどそれは間違いなく僕に向けられたものだと、
この手のぬくもりからじゃなくとも、感じ取れた。
そういう彼女の瞳はいつもどおりのテレビのニュースをとらえていた。
他人事の、無関心で無機質なニュース。
だけれど映される現実はあんまりにも残酷だ。
淡々と伝えるには違和感を覚えてしまう程の、事。
柚は基本的にこういう悲しいことが苦手で、
彼女の部屋のテレビから夕方のニュースが零れること自体珍しい。
(いつもなら例の教育テレビの、愉快なアニメだ)
「柚はさ、この世界が二人きりになればいいの?」
「んー?」
「それとも二人きりになれるどこかで世界を創りたいの?」
「どうだろー。よくわかんないや。」
「はは、よくわかんないんだ?」
「こーちゃんはさ、二人きりの世界、あったらどうする?」
「どうするって…?」
「食べ物とか、なんか いろいろっ」
「そうだなー、柚のためにチョコは買いためておかなきゃな」
「そうだね!板チョコ80かける360日分くらい?」
「一日一枚的な?ふとっちゃうよ」
「こーちゃんと半分こするから、大丈夫だもん」
「半分こするんだ?」
「そう。で、たまに3日我慢してその分でチョコフォンデュとか」
「じゃあマシュマロとかも買っておかなきゃね」
「あとビスケットとか」
「あ、ビスケットいいんじゃない?日持ちしそう」
それから、柚はゆっくりため息をついた。
はあ、と幸せを逃がすように、あるいは逃がさないように。
「少しさ、ほんの少しでいいからさ」
「うん」
「二人きりの世界なんて…百歩譲って無くったっていいからさ」
「うん」
「この世界があともう少しだけでも幸せで溢れればいいのにね」
「うん…うん。そうだね」
「これってわがままかな?」と笑う柚の手を握りなおした。 つよく、やさしく。
そんなことない、そんなことない、と自分に言うみたく繰り返して。
それからもう一度柚は口を開いた。
「二人きりの世界ができたらさー、どんなとこでちゅーしても誰にも怒られないよね」
「あははっ、確かに。」
そうして唇をかさねた。目をつむって、二人だけの宇宙へ、ねむるように。
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